導入背景:計画および予測業務における遅くて負担の大きいプロセス
これまで、SAP Business Warehouse(BW)からデータをExcelに抽出し、手作業で加工・分析を行う必要がありました。そのため、作業に多くの時間がかかるだけでなく、エラーが発生しやすいという問題がありました。さらに、Excelの大規模なシートを用いた実績データの提示方法では、予測や予算との比較が難しく、業務の効率化が求められていました。
こうした課題を解決し、組織に混乱を招くことなく大規模な最適化を実現するために、Jedoxを活用したボトムアッププランニングアプローチを導入しました。
導入施策:Excelに親しみやすいインターフェースによる柔軟性の向上
本プロジェクトは、シニアプロダクトマネージャーであるRoger Straub氏とNicolas Bartsch氏のリーダーシップのもと進められました。
Jedoxは、Excelに似た直感的なインターフェースを持ち、SAPをはじめとする多様なデータソースとの連携が可能です。さらに、ダイナミックなダッシュボードやレポート機能、高速なインメモリアナリティクスによる迅速な応答が特長であり、導入コストの低さも大きな魅力となりました。
Jedoxの導入はスピーディで、Excelライクな操作性は社員にとって馴染みやすいものでした。これにより、従来2次元でしか扱えなかったデータをJedoxの多次元キューブでモデル化できるようになり、「ワオモーメント」を実現しました。これにより、計画の捕捉やデータ統合が瞬時に行え、これまでアクセスが難しかったデータの可視化や比較も容易になりました。
プロジェクトの過程では、Nicolas氏がJedoxの経験がない状態からプロトタイプを作成し、その有効性を迅速に証明。これを受け、全社導入が決定しました。
導入効果:分析強化、迅速な意思決定と業務効率向上
Jedoxの柔軟な分析機能により、製品やターゲットに対するコントロールが強化され、目標設定や施策の決定がスピーディに行えるようになりました。現在、シニアプロダクトマネージャーのRoger氏は、製品の開発状況や販売実績をレビューする際、Jedoxのレポートを活用し、迅速かつ柔軟な分析を実施しています。特に、販売チャネルの詳細な分析や、販売数とインストール済みソフトウェアとの関係を視覚的に把握することが可能となり、より的確な意思決定をサポートしています。
さらに、Jedoxのセルフサービス機能により、エンドユーザーが自らレポートをカスタマイズできるようになりました。これにより、部門間でのデータ共有やコラボレーションが活発化し、業務の効率が大幅に向上しています。直感的なビジュアル化機能を活用することで、製品管理部門と財務部門との間で共通認識が深まり、データに基づく意思決定がよりスムーズに行えるようになりました。
こうした成果を受け、FujitsuではJedoxの複数のアプリケーションを組織全体に展開する計画を進めています。Jedoxは、Fujitsuのような革新的なテクノロジー企業において、ビジネスプロセスの改善を実現する「スマートなテクノロジー」の代表例となっています。
Fujitsu(富士通)
年間売上高400億米ドルを誇る世界最大級のテクノロジーメーカーの一つです。同社のプロフェッショナルサービスには、ビジネスコンサルティングサービスやアプリケーションサービスが含まれます。170,000人の従業員が、100カ国において高度な技術インフラや通信製品を通じて顧客を支えています。