導入背景: 100以上のExcelが交錯、多様な資金源がもたらす予算管理の複雑化
フィンランド赤十字社は、フィンランド国内で最大規模を誇る人道支援団体です。活動を支えるのは数多くのパートナー団体からの資金。しかし、その多様性こそが財務管理を複雑にしていました。パートナーごとに異なる報告フォーマットに対応し、100以上のExcelファイルで予算や予測を管理する日々──。その結果、膨大な時間がデータの集計作業に費やされ、常に入力ミスや手戻りのリスクを抱える状況に。リアルタイムな状況把握ができず、チームは戦略的な意思決定ではなく「エクセル処理」に追われていました。
【課題】
パートナーごとに異なる報告フォーマット
- 複数の損益計算書要件に対応するための作業が煩雑化し、管理業務が重い負担となっていました。
100以上のExcelファイルに依存した予算・予測管理
- 膨大な時間が取られるうえ、手作業による入力ミスやエラーのリスクを常に抱えていました。
データ集計に膨大な工数
- 最新状況をリアルタイムに把握できず、計画プロセス全体のスピードと精度が損なわれていました。
財務チームのリソースが戦略に活かせない。
- 本来注力すべき戦略的な計画策定よりも、煩雑なレポート作成に時間を奪われていました。
導入施策:
バラバラだった予算・業績管理をひとつに。500拠点を結ぶ共通の仕組みを実現
フィンランド赤十字社は、従来の仕組みでは全社をカバーするには限界があると感じていました。そこで5つのシステムを比較検討した結果、最終的に選ばれたのは Jedox でした。
「Jedoxの高い機能性には特に感銘を受けました」と財務責任者は語ります。
同社は200ライセンスを導入、全国に広がる500の支部と12の地区事務所をつなぎ、全ての部門が同じデータをもとに予算や業績を管理できる仕組みを整えました。これにより、拠点ごとの数字を一つひとつ取りまとめる必要がなくなり、迅速かつ正確な意思決定が可能になっています。
【 施策 】
- 5つのシステムを比較検討し、“Excel感覚で使える操作性”や“自動集計・レポート機能”など今すぐ役立つ機能、さらに“シナリオ分析や拡張性”といった将来の対応力を評価し、Jedoxを選定
- 200ライセンスを導入し、全社のあらゆる活動に対応できる仕組みを整備
- 全ての部門・拠点が同じシステムでデータを共有できるようになり、集計作業から解放され、迅速かつ正確な意思決定が可能に
- 直感的に操作できるインターフェースで、現場のユーザーも迷わず活用できる環境を実現
導入成果:時間を削減、戦略を加速──財務の役割を次のステージへ
フィンランド赤十字社は、Jedoxの導入によって財務オペレーションを大きく進化させました。
最大の成果は、予算編成と計画策定にかかる時間を50%削減できたこと。これによりチームは、これまでの煩雑なデータ集計から解放され、戦略的な計画業務に専念できるようになりました。
さらに、リアルタイムで状況を把握できる仕組みが整ったことで、データの精度が向上。加えて、非営利団体に不可欠な 高水準の財務管理や規制遵守体制の強化 へとつながっています。
【成果】
- 予算編成・計画策定に要する時間を50%削減し、大幅な効率化を実現
- 全社の予算・計画・予測をリアルタイムで可視化し、意思決定スピードを加速
- チームを集計作業から解放し、戦略的で付加価値の高い業務へシフト
- データ品質と信頼性を強化し、非営利団体に不可欠な財務管理基準とコンプライアンスを確立
まとめ
フィンランド赤十字社は、Jedoxを導入することで、100以上にわたるExcelファイルや複雑な報告作業といった課題を解決しました。
Jedoxを使った仕組みによって、予算や計画にかかる時間を半分に削減。その結果、チームは面倒な手作業から解放され、本来取り組むべき戦略的な業務に集中できるようになりました。
さらに、非営利団体に欠かせない 透明性の高い財務管理としっかりとした運営体制 も強化することができました。
Finnish Red Cross(フィンランド赤十字社)
フィンランド最大級の人道支援NPOです。国内外での災害対応や開発協力に加え、救急法グループの運営、移民・難民支援、献血事業など、多岐にわたる活動を展開しています。本部が全国の活動を統括し、約500の支部でボランティアが、12の地区事務所でスタッフが活動しています。
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